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専門翻訳のプロが教えるスピード・格安翻訳の実態とは!?

その翻訳会社、本当に信用できますか?

最近、「安い」「早い」「高品質」を謳い文句にした東南アジア系の翻訳会社が急増している。もちろん、この3点は日本の翻訳会社にとって目標とすべき重要な指標ではある。現実には大きな「落とし穴」があることはあまり知られていない。重要なのは何故安いか?何故早いか?である。普通に翻訳や校正すれば「安ければ安い程」、「早ければ早い程」、品質は劣悪になる。もともと、品質と相反するこの2つの要素を満足させるためには、血の滲むような努力が要求されるはずだ。

最近、国際的企業の日本支社というふれこみで、ウエブサイトにどこよりも「安く」「高品質」で「厳格な工程管理」をおこなって「迅速に納品できる」という夢のような宣伝をする翻訳会社が急増している。

「よし、ここに決めた」 …でもその会社は本当に信頼できるか?

誇大広告の翻訳会社には「いくつかの共通項」がある

もし、お客さまの発注予定の会社で、もし下記で「2つ以上」が当てはまったら発注前に「本当に信頼できる会社か」よく確認されることを勧める。

  1. 東南アジアに本社をもつ(ウエブサイト上の記述)、日本に支社ビルがあり(ウエブサイト上の記述)、そこに数十人の正社員が働いているというような「宣伝」となっている。
  2. 日本語原稿を日本語の読めるインド人や韓国人が英訳している。又、米(英)国人の校正料金が別料金である。品質を維持するには翻訳原稿の言語を母国語とする人材と、仕上り言語を母国語とする人材の最低2名が必要であることは知っておくことが肝要だ。
  3. 翻訳価格の表示が「税抜き=消費税を含まない」となっている。他社の1/2と主張する翻訳価格に、ネイティブ・チェック料金と消費税を加算してみると「割高」の場合も多い。日本で外税(現在は税法違反でもある)は請求時点で想定外の負担となるので注意が肝要だ。
  4. 翻訳工程を省略している会社でないか確認が必要だ。通常、日本人が基本英訳したものは米(英)国人が校正する。英文校正完了後、基本訳者が再確認する。さらに、学術担当者やチェッカーを含むチームで点検作業をおこなう。下記に格安翻訳、スピード翻訳の問題点を検証する。

格安翻訳/スピード翻訳のよくある工程と問題点

日→英翻訳の場合(例)

  1. インド人や韓国人等が1名で英訳して納品している。日本語の解釈能力と英語能力の両方に問題がある。(社内文書でも発注は勧められない)
  2. 日本人が英訳して納品する。(日本人1名の作業)翻訳者のレベルによるが、日本語解釈は合格でも、英語力で米(英)国人に及ばないと考えるのが無難だ。(社内文書であれば許容できるケースあり)
  3. 日本人の基本英訳を米(英)国人が校正して納品している。英文校正後の日本語と校正英文の比較等はおこなわない。(この段階で納品すれば大幅な納期短縮は可能である)納品後にお客さま側で点検をおこなえる場合のみ検討が勧められる。
  4. 米(英)国人が1名で英訳している。翻訳者のレベルにもよるが、日本語の新聞のようなキチント校正された翻訳原稿であれば問題が発生しないこともある。実際には、実務翻訳では日本語原稿の不備にふりまわされるケースが多い。

上記は翻訳者や校正者の質(経験や専門知識)とは切り離して考えるべき基本的な問題である。

高品質、短納期、低価格を受け入れるには工夫が必要

弊社では、短納期を実現するために下記の工夫をおこなっている。実際は予約が多くなかなか納期短縮は困難な場合もあるが、あまり無理なスケジュールでの作業は原則としてお断りしている。翻訳者や校正者の作業時間はプロなら極端に変わらない。顧客の少ない翻訳会社に無理な徹夜作業を強制しても品質は期待できない。

弊社の工夫について

日本時間の昼間に基本翻訳、日本時間の夜間(米国、英国の日中)に英文校正をおこなう。 これにより無理なく24時間作業が可能である。(実際は翻訳コーディネーターが徹夜になるが、コーディネーターの寝不足は翻訳の品質に影響しない)基本翻訳者、英文校正者、学術担当者、チェッカーの4名に徹夜はさせないことが品質維持につながる。又、海外在住の日系1世に日本時間の夜間(海外の昼間)に基本訳をさせることも可能である。又、売り込みの営業員を置かないことで中間コスト削減をおこなっている。

ヴァーチャルカンパニー(実体のない会社)に御用心

インターネットで翻訳会社を決めるときは「その記載内容」をしっかり熟読することが大切である。 そして不明な点は電話で確認を勧める。 もちろん、訪問してお客さま自身で再確認されることが最も安全といえる。

平成17年12月14日

小笠原壽男

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