AI翻訳とポストエディットの活用法

AI翻訳とポストエディット

AIの進化は目覚ましいものがありますが、過度な期待は禁物です。一般文書では問題がなくても、高度な専門性が求められる研究論文では課題が残ってしまうことがあります。

AI翻訳で注意すべき点は「訳抜け」です。専門性が高い内容ほど、AIは難解な箇所を飛ばして要約する傾向があるので、重要情報が抜け落ちている可能性があります。研究論文では、校閲前に著者側で訳抜けを補正することで、日本語を参照しない英文(校閲)リライトでも十分な仕上がりが期待できます。

契約書では、日本語原稿の品質が翻訳精度に大きく影響します。弁護士が作成した契約書なら、一定の精度の翻訳は可能です。法務の専門家以外が作成した契約書で内容に問題がある場合は、翻訳では解決できません。事前に日本語原稿を校閲し「定義抜け」などの問題を未然に防ぐことが重要です。

契約書の校閲では、日英対照で行う英文添削が推奨されます。弊社では、英訳版と校閲済みの日本語版を同時に納品しています。詳細は契約書・校閲サンプルをご覧ください。

ポストエディットの落とし穴

最近、論文のジャーナル投稿準備中の研究者が、未熟なポストエディターや格安AI専用校閲サービスで失敗し、弊社に再校閲を依頼するケースが増えています。

未熟なポストエディターや格安サービスには注意が必要です。 以下は、典型的な「格安サービスの宣伝文句」です:

🔍ChatGPTなどAIツールを使って日英翻訳された論文をチェックし、査読で「英語でNOとは言わせない」仕上がりを保証します。お客様のご要望に合わせて論理構成にも踏み込んで改善します。AIのエラーを完全修正し、読みやすい英語へブラッシュアップします。

実際に4段階の英文校閲を提供している大手英文校正会社(海外・数社)の下記(1)~(3)の各レベルの校閲で、査読で「英語がひどく読むのに耐えられない」とリジェクトされたお客様が多発しています。(4)に関しては、これまで試された研究者を知らないのでなんとも言えません。このような会社も「おそらく技術力がないわけではない様」ですので、もしかすると(4)であれば対応できるかも知れません。

(1)AI翻訳専用校閲(Post-Editing)
(2)英文校正(Advanced Copy Editing)
(3)英文校正(Substantive Editing)
(4)トップジャーナル向け(Rewriting)

AI翻訳の校閲には、英文添削、英文校正、リライトがあります。添削は日本語内容を基に修正可能ですが、校正やリライトでは日本語を参照しないため期待通りに仕上がらないこともあります。利用前に文書を熟読し、内容を再確認してください。また、専門用語が普段使用している表現と一致しているか確認し、違和感があれば、あらかじめ修正されておくことをお奨めします。

弊社では、AI翻訳・校正のご相談を無料で受け付けています。
お問合せはeメール: trust@dolphin-tr.comで受付します。

株式会社ドルフィン 代表取締役 小笠原壽男