ニュースレター 「AI翻訳とポストエディット」
公開日2023年10月12日
改訂日2026年4月13日
AI翻訳とポストエディット
AI翻訳は一般文書では十分に機能しますが、研究論文のように専門性が高い文書では注意が必要です。特に、AIが難解な部分を要約してしまい、重要情報が抜け落ちる「訳抜け」は見逃されやすい問題です。
論文の場合、著者が事前に訳抜けを補正しておくことで、日本語原稿を参照しない英文(校閲)リライトでも高い精度に仕上げることが可能です。ただし、訳抜けが残ったままリライトを行うと、内容の不整合がそのまま英文に反映されるため、事前確認が重要です。
一方、契約書では日本語原稿の品質が翻訳精度を大きく左右します。弁護士が作成した契約書であれば一定の精度が期待できますが、専門家以外が作成した原稿では「定義抜け」などの構造的な問題が翻訳では補えません。翻訳前に日本語原稿を校閲し、内容の不備を取り除くことが不可欠です。
契約書の校閲には、日英対照で行う英文添削が適しています。弊社では、英訳版と校閲済み日本語版を同時に納品し、内容の整合性を確実に担保しています。詳細は契約書・校閲サンプルをご覧ください。
ポストエディットの落とし穴
近年、ジャーナル投稿前の研究者が、簡易的なポストエディットや格安AI専用校閲サービスを利用して失敗し、弊社へ再校閲を依頼されるケースが増えています。
以下は、格安サービスでよく見られる宣伝文句の一例です:
🔍ChatGPTなどAIツールで翻訳された論文をチェックし、査読で「英語でNOとは言わせない」品質を保証します。論理構成にも踏み込み、AIの誤りを完全修正し、読みやすい英語に仕上げます。
しかし、海外大手の英文校正会社が提供する4段階の校閲レベルのうち、(1)〜(3)を利用した研究者から「英語が不十分で読むに耐えない」と査読で指摘され、リジェクトされた事例が多数報告されています。(4)については利用者が少なく評価が難しいものの、一定の品質は期待できる可能性があります。
(1)AI翻訳専用校閲 (Post-Editing)
(2)英文校正 (Advanced Copy Editing)
(3)英文校正 (Substantive Editing)
(4)トップジャーナル向け (Rewriting)
AI翻訳原稿の校閲には、英文添削・英文校正・リライトがあります。添削は日本語内容に合わせて修正できますが、校正やリライトは日本語原稿を参照しないため、訳抜けや内容の欠落が残ることがあります。利用前に原稿を読み返し、専門用語や論理の流れに問題がないか確認しておくことをお奨めします。
弊社では、AI翻訳原稿の診断や校閲方法のご相談を無料で受け付けています。
☞お問合せは eメール: trust@dolphin-tr.com で受付します。
株式会社ドルフィン 代表取締役 小笠原壽男

